仕事柄、経営者の方とお話する機会が多いこともあり、引き出しは多い方がお互い楽しくて良いな、と思っています。
そういうわけで、執務の傍ら、日々テーマを探して学ぶ時間をつくっているのですが、恥ずかしながらITはサプライチェーンの再構築とか、PMO業務や業務フロー整理などの大上段のところでの関与か、逆にIT業系の”税務”や事務所内のIT活用・インフラ構築など微視的な関与に留まってきたので、関係者の方ともう一歩手触り感のある会話をするためには、語彙や仕組みについてもう一歩テクニカルなところを掘り下げたほうがいいかな、と思い至りました。
といっても、凄腕エンジニアを間のあたりにしてきているので、エンジニアになる気はさらさらなく、手ごろに何かできないかなぁという弱腰で見つけたのがITパスポート(iパス)試験と情報処理技術者試験でした。
ちなみに、iパスは「ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です」とのことです(出所:https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/about.html)。情報処理技術者試験は「「情報処理の促進に関する法律」に基づき経済産業省が、情報処理技術者としての「知識・技能」が一定以上の水準であることを認定している国家試験です」(出所:https://www.ipa.go.jp/shiken/about/gaiyou.html)とのことです。私のような目的の人間にはキャッチーに映りました(笑)いずれにしても両試験は受験日は融通がきくし、同日受験ができて、子育て世代にも優しい感じだったので受けてみることにしました。
勉強してみた感想としては結構身近な話が多いな~と思いました。今まで見聞きした話のおさらいの要素が割と多く、とはいえ、ある程度体系的にブラッシュアップできた点は良かったかな、と思います。また、情報処理技術者試験は疑似言語の問題が出るのですが、言語はいままでそっと蓋を閉じてきた分野だったので、(案の定あまり勉強しなかったものの^^;)いい学びの機会になったのと、エンジニアの方はこれよりはるかに複雑な言語、なんならいくつも自在に操っているのか!と改めて感心しました。
晴れて資格は取れましたが、それ以上に、初めてのことに取り組むことの楽しさや、知識やそれに伴って疎い分野に関する認知が拡がったことで、今後の仕事や対話のレベルを更に上げていきたいというモチベーションを得られたことが収穫だったように思います。昨今よく耳にするリスキリングは産業構造転換へのキャッチアップ的な側面が強調されがちで、確かにそれも重要だと思いますが、個人的には、古代から哲学=philo sophia(知恵を愛すること)があることなどを考えても、単純に知恵をつけていくプロセスを楽しめればいいかな、という想いと、それを社会、仕事に還元していくことをセットで携えながら、日々過ごしていければと考えています。